と、その時、
”フーッフッフ、フーッフッフ・・・”
無気味な声が・・・！
”う〜、なんか寒気がする、首が重い、苦しい、痛い〜！うう〜、背後霊なのか〜？！”
”あ〜、なんかあたしもよお〜、頭いたいし、胸がしめつけられそう〜！盗み食いしたタタリかしらあ？もうしましぇ〜ん！、ゆ、ゆるしてえ〜！”
それは、いずこの国からやってきた悪名名高い、悪霊「コニゴン」のしわざなのでした。
皆の不安はつのるばかり。モーゼは決心したのでした。
悪霊”コニゴン”を退治しよう！と・・・！
”証拠の品はある、これを手がかりに僕は行くぞ！”
”待って、私も行くわ、ちからになりたいの！”

”だめだ！君は連れていけない！”
準備万端！　
こうしてモーゼは旅立って行ったのでした
”わたしひとり留守番させるなんて！
　ひどいわ・・・グスン・・・”
”異国の風はあまく切ない花のかほり〜、今宵、夢のひととき、たのしみましょう〜♪”
　　ところで・・・　　そうです、モーゼは恋に落ちてしまったのでした！
ひとりめは王女の娘、ム−嬢。甘え上手でちょっぴりわがままなコギャル系・・・。
ふたりめは舞踏会で知り合った隣国のマーヤ嬢。聡明、しっかり者の堅実派。

そしてさんにんめは本国でも人気の高いノンコ姫。つよいなかにもやさしさを秘め、モーゼはすっかりとりこになってしまったのでした。
　故郷で帰りを待つノアのことなどすっかり忘れ、毎日ノンコ姫のお城にいりびたりのモーゼ・・・。
しかし、ある時、モーゼは知ってしまったのです！
ノンコ姫には思いを寄せる相手がいたことを！
もはや、モーゼのかなう相手ではないのでした。
”禁断の果実”にふれることなく、終わってしまったモーゼの恋・・・。
　
　夢も希望も失ったかのようなモーゼでしたが、ふと、我に帰り、長い家路についたのでした。
家に帰るとノアがなつかしい笑顔で迎えてくれるのでした。
”おかえり！よかった！無事で！　心配したんだからあ・・・！”
その時、モーゼは実感したのです！　　　　　”恋は、愛には勝てない！”と・・・！
　モーゼとノアはいつも一緒です
風の日も・・・
　雪の日も・・・
いつも、いつでも、いつまでも・・・！
モーゼはとってもしあわせです。

ときおり、ゆめにでてくるコニゴンをのぞけば・・・！
THE END