コリベビ日記１０　～ふたりの娘ッコ！～（２００２／１２月号）
　１２月になって急に寒くなったと思っていたら、突然、雪が降った。何年かぶりの大雪らしい。ひとの心配をよそに、わが家のコリッ子たちは大喜び！毎朝、部屋の窓を開けると庭に飛び出していくのだが、いつも誰かしら出たがらない奴がいる。大抵はノアか僕（モーゼ）なのだけど、この時ばかりは、体が自然に踊ってしまう。ベラとグレタにとっては初めての雪。どんな反応をするかと思いきや、庭に出て、まず雪の匂いをかぐ。そして、なめる、たべてみる。やはりこのあたりは、食いしん坊の僕の子だ。そして一面真っ白な雪野原めがけて猛ダッシュ！走って走って、転げ回って、また走り出す・・・どんなに激しく遊んでも体が汚れない。
体をブルッと振れば、積もりかけのやわらかな雪はすぐに散ってしまうので体が濡れない。どうやら飼い主にとっても好都合らしい。ということでこの日はいつになく長い自由時間がもらえた。
　しんしんと降りつづく雪の中を、僕らは思いっきり駆け回った・・・
”雪って、おもちろ～い！
　　　　　　さいこおよ～！！”
　”あそんで楽し、たべておいし・・・！”
よーい、どんっ！～先頭はノア～！、グレタ、ベラがつづきます・・・と、おくれてモーゼっ！
　　　・・・う～ん、いつもと変わらぬ順番だワ。
　ふと、気がつくとグレタにヒート（発情）がきていた。まだまだ、だだっ子な「お子ちゃま」だとばかり思っていたのに、月日というのはすごいもので、くちゃくちゃなマシュマロみたいだったグレタを立派なレデイに変えてしまった。そして、その１週間後、今度はベラにも同じことが起こった。実のところ、ベラは本当に女の子なのか？、疑問であった。なぜなら、その身のこなし、振る舞い、性格・・・どうみても”男らしかった”からだ。でも、これで初めてベラがれっきとした”女の子”であることが証明され、家中がホッと安堵のため息をついた。

・・・僕：モーゼは、それでも娘達がそんな色っぽくなるとは信じられなかった。確かに、僕をそそる匂いは漂ってくる。何やら体は反応しちゃうけど・・・。その正体はノアだ！と思った。いつもこの匂いはノアからだったからだ。そこで僕は必死にノアを追いかけた。ノアもまるで僕を手のひらで転がすように楽しんでいる風だった。お尻を振って僕を誘っているみたいだった。でも僕が前足をかけると”イヤよ～�･”といって逃げてしまう。そんなことが１０日くらい続いた。
　アレ？何かちがう・・・
そうして初めて、僕はベラとグレタの変化に気がついた。しかし、ふたりのじゃじゃ馬娘（ちょうど午年生まれなので～す！）のこと、ちっともそれらしくない。あ～あ。男はつらいよ！
ベラ
２５、５ｋｇ
相変わらずパワフルなベラ。
でも、そういえば、ちょっと女の子らしくなったかも？！
グレタ
２４、０ｋｇ
ほっそりしなやかなグレタ。
ボルゾイみたいで素敵～！
（実は飼ってみたいボルゾイ）
　ベラとグレタも、もうすぐ生後１０ヶ月になる。最近はひとりずつ、ショーマナーの訓練なんかをしてるらしい。が、ハチャメチャだそうな。普段一緒にいる時は、我先に！と取り合い、へし合いしているくせに、一人になると急に静かになっちゃって、離れたところから、互いを確認しあっている。”さみしーわ～、だか、ずるいわ～だか、わからないけど、取り残されたほうはオンオン鳴いている。

　コリーの宿命というか面倒な「耳寄せ」。これも中途ハンパ。別に生きて行く上では必要ないんだけどねえ～とか言いながらも、なんとなく、”やっぱ、キレイなお耳にしたい！”という、人様の勝手な要望により、例にもれず、ベラとグレタも耳にテープやらノリやら、貼っつけられている。しかし、このふたり、飼い主の苦労なんておかまいなし！　”待ってましたあ～！”とばかりに互いの耳にしゃぶりついて、瞬く間にはずしてしまう。晩ごはんも食べずに必死に耳寄せをする飼い主と、「耳寄せはずし」が大好きなコリッ子たち。いたちごっこは今日も続く・・・。