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　　　　　　モーゼの鼻ハゲ日記　～夏の光線過敏症？～

　コリーやシェルテイをお飼いの方で、夏になるとどうも鼻先や頭部、四肢の毛が薄くなる、皮膚の色がうすくなる（脱色素）、場合によっては炎症を起こして痒がったり、でも秋になると治癒する・・・といった経験はないでしょうか？
　これは別名「コリーノーズ」ともよばれる疾患で、遺伝性とも自己免疫性ともいわれています。肝臓のポルフィリン代謝の異常、などとする説もありますが、正確なところはわかっていません。なにもコリー、シェルテイに限った病気（というよりは体質か）ではありませんが、圧倒的に発症が多いので、こう呼ばれています。おそらく日光の紫外線に対して過敏に反応してしまう体質を有するものと思われています。一般に夏に悪化し、冬に緩解する傾向があります。たいていは他の検査（血液、皮膚など）をしても異常はなく、日よけ対策をするくらいで治ります。

　モーゼの鼻の頭の毛が少し薄くなり、わずかな色素脱が起こったのは２才の夏。それまで室内暮らしだったのに、田舎に里帰りし、朝からさんさんとふりそそぐ太陽の光を浴びていたらなってしまいました。被毛、皮膚検査は異常なし。かゆみもびらんもなく、どうしたことか・・・と思いながら、治療もせず、東京に帰ったらすぐに治ってしまいました。次の年も同じように夏の日光を浴びに里帰りしたのですが、それ以降は出なくなりました。大学の皮膚科専門の先生に聞いてみると、日に焼けて炎症起こしたんでしょう・・・とのこと。もやしッコ：モーゼには、ちょっと刺激が強すぎたのかな、と今ふりかえって思います。

　予防・治療は、日よけ対策のほかに、日焼け止めクリームをぬる、入れ墨をする？！、症状が進行している時は抗生物質（細菌の二次感染を防ぐ）や炎症止め、かゆみ止めの内服、外用などが必要になります。

　ただ、注意が必要なの、は全く同じような症状で改善がない、あるいは進行しているような場合、エリテマトーデス（DLE/SLE)、天疱瘡のような自己免疫性疾患であったり、扁平上皮癌であったりすることがあります。これらは皮膚組織検査でわかります。